組織のミカタ

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ローレンス佐藤のオフィシャルブログ

上司の成功を再現しましょう。

「うちの上司は過去の成功体験に縛られている」

 

これもよく耳にするお話です。
過去に大きな成功を成し遂げた人が、その時のやり方に固執して、違うやり方、新しい考え方を受け付けないという、主に若手からの訴えとして聞くことが多いです。

 

一代で成功した創業社長、大企業の中で出世した事業部長・部長、気合い・根性系で叩き上げた課長など、実績があり、押しが強くて意見も強い上司が存在している場合に顕著に耳にします。そんなケースにおける、私なりの考察です。

 

まず、上司について。
おそらく、その上司は、過去に結果を出せた(実証された)確率の高い方法で安定した結果を出したい、という職務の責任からくる思いがもちろんあるのだと思います。しかし、それだけではなく、「自分が見つけ出した成功パターンを再現したい」あるいは、「自分の成功が再現可能であることを証明したい」という思いがあるのではないかと思います。つまり、自分の成功を再現可能なひとつの「法則・理論」として実証したい、自分の存在価値を示したいという、ある種、自己実現欲求に近い思いです。

 

そんな上司の言動だけを見て、「過去の成功パターンに縛られている」と批判することは容易ですし、もちろん、本当にそうなってしまっている上司もいるとは思いますが、そう考えてしまっては、単に上司を批判し、「上司が変わるべきだ」という、まさに昨日投稿した「他責」思考に陥ってしまい、何も解決できませんし、あなたにとって得られるものも何もありません。

 

上司は、本人が自ら経験した、揺るぎない事実である、その「成功」を、環境や状況が違っても再現できるものであることを実証したいのだ。そのチャレンジを今回もしているのだ。そう捉えてみたら、見える景色は違ってくるのではないでしょうか。実際、そんな風に丁寧には語ってはくれないかもしれませんし、頭ごなしに「こうしろ!」と言われるだけかもしれませんが。

 

さて、そんな上司に対する部下の対応法として、私が一番だと思うのは、

 

「上司の成功を再現する」です。

 

その成功パターンが今この状況でも適応可能かどうかは、実際に試してみなければ分かりません。なので、速やかに実行することが一番です。それを、否定しながらやるのではなく、本当に再現しよう!というスタンスでやることです。

 

本気で再現させる努力をすれば、当然その上司のサポートも得られるはずです。それで最善を尽くして実行してみて、もし良い結果が出れば、その成功パターンは再現可能なものとして実証されます。その時には、あなたにとってもそのパターンは「自分の成功パターン」として手に入ります。あなたにとっての事実になります。そして、出た結果については、上司からもポジティブな反応が得られるでしょう。

 

逆に、もしうまくいかなかった場合、そのパターンは、現在の状況では再現できないものかもしれない、という結果が実証されます。もちろん、一回の失敗で簡単に諦めるような上司ではないでしょうから、何度も失敗して、初めて納得されるかもしれません。もっとこうしろ、ああしろ、とアドバイスや指導が山のように降ってくるかもしれません。その時は何度でもチャレンジしましょう。本気で成功を再現する!と覚悟を決めて取り組むことが大事です。これは、以前フォロワーシップの部分で触れました。否定をベースにしながらやっては何の意味もありません。一番良くないのは、たった一回の失敗で、「ほれ見たことか!」と鬼の首を取ったかのように言ってしまうことです。それは、あなたの信頼を失ってしまうだけです。

 

さて、もし仮に上司の成功パターンが再現できないと判明してしまった場合、部下であるあなたはどう思いますか?

 

「やった!これでやっと自分の意見を聞いてもらえる!」

「自分のやり方を試せるぞ!」

「上司のワンマン気質も変わるかもしれない!」

 

そう思いますか?思いますよね?笑

ですが、物事はそう簡単ではありません。

 

「実証された事実」であった成功パターンが無くなったのです。通用しないことが判明してしまったのです。それはつまり、新しい成功パターンを見つけ、結果を出し、実証しなくてはならない、ということです。

 

そもそも、あなたには、事実として実証されていて、誰の前でも自信を持って語れる成功経験、そしてそこから抽出された「成功パターン」がありますか?会社のお金と人を動かすだけの自信と説得力を持って語れますか?

 

ここが、ポイントなんです。声高に上司を批判している人で、これを明確に持っていると言える人に出会うことは非常に少ないです。

 

「こうしたい!」

「ああしたい!」

「これやってみたい!」

 

と、言うのは簡単。これを言う人はたくさんいます。でも、それで結果は出せるのか?その根拠はどこにあるのか?そう問われるのが、会社組織です。その時、初めて気づくのだと思います。経験という事実に基づく「成功パターン」を持っていることが、どれだけ偉大なことであるか。

 

今回、私は決して、積極的にアイディアを出すことや、新しい取り組みを行うことを否定したくて書いている訳ではありません。それはそれで非常に大切なことです。今回、何が言いたかったというと、実績や経験という「事実」やそれに基づく「成功パターン」を持っている上司やベテランの方の話しは、あなたが思っている以上に重要である、ということです。

 

そもそも、だからこそ、そのポジションにいる訳です。そして、単に「上司やベテランの話しをよく聞きましょう」ということではなくて、そのエッセンスは再現(実行)してみないと分からないということなんです。

 

なので、上司の成功パターンは否定すべきものではなく、「再現するもの」だと私は考えています。もしあなたがそのパターンに疑いを持っているのであれば、なおさら、その真偽を実証するべく、早急に再現しましょう。再現に向けて全力で取り組みましょう。そして、早く結果を出しましょう。議論するのはそれからです。再現に向けた行動をしないで、批判ばかりしているから先に進まないのです。

 

でも、今さら上司の話しを真摯に聞くのは難しいですか?いつもお説教みたく言われるから嫌ですか?「つべこべ言わずやれ!」って言われてしまいますか?話が長くなるので退屈ですか?笑

 

そんな上司やベテランの方の経験に基づく大切な話しのエッセンスを効果的に共有できる手段をご提供しています。

どうせ行動に移すなら、少しでもその背景にある思いを汲み取り、少しでも納得して行動に移したいですよね。そして、行動にあたっては、しっかりサポートしてもらいたいですよね?ハシゴ外されるのは怖いですよね?孤独な戦いはしたくないですよね?

 

そんな上司と部下の関係に悩む組織の為に、上司の成功を再現する為に欠かせない、思いの共有とチームのコミットメントを作り上げるワークショップをご提供します。是非一度ご体験ください。
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ライフ・ブレークスルー・ジャパン株式会社

代表取締役 ローレンス佐藤

http://www.life-btj.com

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