LSPのリアルタイム・ストラテジー
今回は、LSPの戦略論的考察です。
LSPはもともとレゴ社の経営戦略開発ツールとして取り組まれたものなので、一番根本となる部分でもあります。そこには、リアルタイム・ストラテジーというコンセプトがあります。
「この組織において、あなたは何者なのか?」
「この組織のアイデンティティは何なのか?」
「メンバーが心から望む組織のあり方とは何なのか?」
その探求からスタートするのが、LSPにデフォルトで用意されているアプリケーションのひとつ、「組織の為のリアルタイム・ストラテジー(RTS)」です。戦略論的に考えた時、RTSは「学習された戦略」(Learned Strategy)に分類されると創始者のロバート・ラスムセンは解説します。
(ロバート・ラスムセン氏の解説をもとに筆者が作成)
経営戦略論的な分類でいくと、ハメルに代表される「内部資源へのフォーカス」(コア・コンピタンス経営)とミンツバーグに代表される「実践からの創発」を掛け合わせた領域にあるのがRTSです。一方、ポーターに代表される「ポジショニング戦略」(外部環境にフォーカス)やアンゾフに代表される「計画重視」の戦略領域は、RTSとは対照的な概念として「Planned Strategy」(計画された戦略)と分類します。どちらが正しいということではなく、LSPが標榜し、支援できる領域が前者だということです。
これは簡単に言うと、ひたすらPlan,Plan,Plan,Planしてから、Do,Do,DoDoしていくのがPlanned Strategyとするならば、Do,Plan,Do,Plan,Do,Planと実践しながら考えていくのがLearned Strategyという訳です。予測不能な現代においては、後者の方がより状況に即した意思決定をしていける、というのがLSPのスタンスです。
組織メンバーひとりひとりの知見、さらにはまだ言語化されていない潜在的な知識までを引き出し、形として顕在化させ、リアルタイムに動かし、結合し、繋ぎ、想定される様々な事態をプレイしながら「戦略の原則」となるものを創発させていく。それがLSPの「組織の為のリアルタイム・ストラテジー」。自分たちのアイデンティティと実践から生まれる戦略は、まさに「学習された戦略」です。
自分たちが持っているものと想像力からどんな戦略が生み出せるのかを探求し、そのプロセスの中で学習していくRTSは、まだ見ぬ宝を探しに行く冒険の旅です。でも、「必ず宝はある」と信じるからこそ冒険に出る訳ですよね。なので、自分たちの中に必ず宝がある、と心から信じている組織リーダーとでなければ、我々はその旅をガイドすることはできません。そう、インディ・ジョーンズは我々ではなく、参加する皆さんです。
では、また。
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ライフ・ブレークスルー・ジャパン株式会社
ローレンス佐藤